株式会社 栄養・病理学研究所

Institute of Nutrion & Pathology Inc.

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トップトピックス「仔豚の腸管内細菌叢の発達」

「仔豚の腸管内細菌叢の発達」

雑誌名:The Journal of General and Applied Microbiology
ジャンル:原著論文(査読あり)
掲載年:2005年
原題:Development of the intestinal microbiota in the piglet.
研究機関: 京都府立大学生命環境学部,株式会社栄養・病理学研究所(第二著者・塚原),株式会社京都動物検査センター
弊社職員の役割:研究企画,採材,結果考察

2005年10月にThe Journal of General and Applied Microbiology誌に掲載されました「仔豚の腸管内細菌叢の発達」について解説いたします。

内容解説:ブタは初生から3週間ほど母乳を摂取し,その後離乳すると固形飼料を摂取することになります。一方で,ほ乳中も刻々と腸管は発達しています。本研究では,ほ乳から離乳にかけての腸内細菌叢の変化をTGGE(temperature gradient gel electrophoresis)法で検討しました。即ち,仔豚6頭を1日齢から順に4,7,10,13,16,19,22,25,28,35及び49日齢で糞便を採取し,DNA抽出後,TGGE法を用いた解析を行いました。なお,25日齢で仔豚は離乳しております。
初生から腸内細菌叢は漸次発達していきますが,離乳によって急速に菌叢が単純になり,その後徐々に回復する傾向にありました。腸内細菌の構成もほ乳期と離乳以降で明確に異なっておりました。
以上の結果から,ブタは初生から成長によって腸内細菌は刻々と変化しており,離乳によって大きく菌叢が変化することがわかりました。