株式会社 栄養・病理学研究所

Institute of Nutrion & Pathology Inc.

株式会社 栄養・病理学研究所

トップトピックス栄養・病理学研究所で実施している,次世代シーケンサーを用いた腸内細菌構成網羅解析

栄養・病理学研究所で実施している,次世代シーケンサーを用いた腸内細菌構成網羅解析

雑誌名:Animal Science Journal
ジャンル:原著論文(査読あり)
掲載年:2018年
原題:Inclusion of Bacillus amyloliquefaciens strain TOA5001 in the diet of broilers suppresses the symptoms of coccidiosis by modulating intestinal microbiota.
研究機関:株式会社栄養・病理学研究所(筆頭著者・塚原,第三著者・中山),京都府立大学生命環境学部,東亜薬品工業株式会社
弊社職員の役割:研究統括,臨床観察,剖検,DNA抽出,次世代シーケンサーを用いた菌叢網羅解析,腸内細菌のreal-time PCRを用いた定量解析,腸管及び全臓器の病理組織学的検査,結果考察,論文執筆

栄養・病理学研究所で実施しております,腸内細菌構成網羅的解析についてご紹介申し上げます。

内容解説:過去にも数回トピックスにてご紹介いたしましたが,弊社では次世代シーケンサーを用いた菌叢網羅解析を受託しております。
弊社では今回ご紹介しております論文内にも明記しております通り,イルミナ社製のMiseqを用いて解析を行っております。分析法についても,論文内に記載しておりますが,簡単に以下にご紹介申し上げます。
DNA抽出法は2018年7月17日でもご紹介した通り,クラボウ社製のDNA抽出キットを用いております(但し,ご要望によってDNA抽出法の変更は可能です)。DNA抽出液からの前処理は,イルミナ社が公開している方法に全て準拠しており,16S rDNAのv3〜v4領域をターゲットとしたPCR増幅を行なっております。
シーケンス後にデータ解析を行い,腸内細菌叢の占有率をエクセルファイルでお返しするとともに,α多様性解析(Shannon,Chao1 index),β多様性解析(主座標分析:Principal Coordinate Analysis)についても結果を添付しております。また,ヒトでは個々の腸内細菌叢が異なっているため,腸内細菌叢の変化だけでは結果を把握出来ないケースがあります。弊社では,ヒト検体に関しては,腸内細菌叢からその機能を予測するPICRUSt解析を標準で実施し,結果をお渡ししております。また,腸内細菌の代謝物解析も充実したラインアップ(pH,アンモニア,短鎖脂肪酸,胆汁酸,腐敗産物など)を取り揃えており,これらの解析と組み合わせることでさらに考察に幅が出てきます。
是非弊社へ次世代シーケンスを用いた菌叢網羅解析をご依頼頂ければと思います