株式会社 栄養・病理学研究所

Institute of Nutrion & Pathology Inc.

株式会社 栄養・病理学研究所

トップトピックス「低体重出生児における初乳給与開始遅延が関連した腸内でのビフィズス菌劣勢化は,生菌剤給与によって改善できる」

「低体重出生児における初乳給与開始遅延が関連した腸内でのビフィズス菌劣勢化は,生菌剤給与によって改善できる」

雑誌名:Nutrients
ジャンル:原著論文(査読あり)
掲載年:2019年2月
原題:Poor bifidobacterial colonization is associated with late provision of colostrum and improved with probiotic supplementation in low birth weight infants.
研究機関: 滋賀医科大学小児科,東近江総合医療センター小児科,株式会社明治,京都府立大学生命環境学部,株式会社栄養・病理学研究所(第九著者・塚原),滋賀医科大学周産期医療学
弊社職員の役割:糞便中ビフィズス属菌数測定(real-time PCR),結果考察

2019年4月にNutrients誌に掲載されました「低体重出生児における初乳給与開始遅延が関連した腸内でのビフィズス菌劣勢化は,生菌剤給与によって改善できる」について弊社が担当した分析項目について解説いたします。

内容解説:低体重出生児にはビフィズス菌が極端に少ない事例が認められ(本研究では4.8 log個/g未満であった児は31例中11例),これらビフィズス菌劣勢児は初乳の給与開始が中央値で4日齢からと,ビフィズス菌が正常に存在した児の1日齢からと比較して有意な遅延が認められました。ビフィズス菌はご存知のようにヒトの腸内環境を正常に保つために重要な因子になります。この様に何らかの理由でビフィズス菌が劣勢化した児に,ビフィズス菌(Bifidobacterium bifidum OLB6378)を人工乳に混じて給与することで,腸内のビフィズス菌を顕著に高値化させることができました。弊社は本研究の中で,腸内でのビフィズス菌数測定を行なっております。また,結果の考察にも参加しております。