株式会社 栄養・病理学研究所

Institute of Nutrion & Pathology Inc.

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トップトピックス「離乳期仔ブタへの5-アミノレブリン酸給与による腸内細菌叢への影響,酸化ストレスの低減および免疫状態の改善:8週間の探索的研究」

「離乳期仔ブタへの5-アミノレブリン酸給与による腸内細菌叢への影響,酸化ストレスの低減および免疫状態の改善:8週間の探索的研究」

雑誌名:Veterinary World
ジャンル:原著論文
掲載年:2026年
原題:Dietary 5-aminolevulinic acid modulates gut microbiota, reduces oxidative stress, and enhances immune status in weanling piglets: An 8-week exploratory study
研究機関:摂南大学農学部,香川大学農学部,浜松ホトニクス株式会社,株式会社栄養・病理学研究所(第五著者・塚原),千葉科学大学危機管理学部
弊社職員の役割:剖検,結果考察

2026年1月にVeterinary World誌に掲載されました「離乳期仔ブタへの5-アミノレブリン酸給与による腸内細菌叢への影響,酸化ストレスの低減および免疫状態の改善:8週間の探索的研究」について解説いたします。

ヘム生合成の前駆体である5-アミノレブリン酸(5-ALA)は,代謝,酸化還元バランス,免疫に対する有益な作用などが報告されており,ヒトのみならず家畜でも機能性資材として注目されています。母豚やブロイラーへの給与では良好な生理学的効果が示されているものの,離乳期仔ブタの腸内細菌叢,免疫・酸化状態に及ぼす影響については検討が行われていません。本研究では,離乳後の仔ブタへ5-ALAを継続給与することで,糞便内細菌叢の構成が変化するのか,また酸化ストレスや免疫指標に影響が及ぶかについて検討を行いました。
28日齢仔ブタ12頭を無作為に2群(対照群,5-ALA群)に割り当て,56日間飼育しております。28,56及び84日齢で体重(BW),採糞,採血を行い,糞便は菌叢網羅解析に供しております。血液は,白血球における酸化ストレスおよび炎症マーカー(スーパーオキシドラジカル,次亜塩素酸イオン)を定量しました。また,血漿中のマロンジアルデヒド(MDA)および免疫グロブリンG(IgG)を測定しました。
その結果,体重は群間で差は認められませんでしたが,腸内細菌叢は5-ALAによる変化が認められました。56及び84日齢において,それぞれ6及び8菌属の占有率に有意差が認められました。また,84日齢では,5-ALA群で白血球のスーパーオキシドレベルが著しく低くなり(約3.5倍の低下),次亜塩素酸イオン産生量も低下する傾向が認められました。血漿IgG濃度は,5-ALA群で約1.5倍高くなりました。
以上の結果から,離乳仔ブタへの5-ALAの給与は,糞便内細菌叢を変化させるとともに、酸化ストレスおよび免疫の状態を改善したと結論づけております。