「共培養後のフローサイトメトリー分離によるブタ内在性レトロウイルスのヒト細胞への感染性評価」
雑誌名:Xenotransplantation
ジャンル:原著論文
掲載年:2025年
原題:Assessment of porcine endogenous retrovirus infectivity to human cells using flowcytometric isolation after co-culture
研究機関:摂南大学農学部,株式会社栄養・病理学研究所(第四著者・塚原),明治大学バイオリソース研究国際インステュテュート,明治大学農学部
弊社職員の役割:結果考察
2025年9月にXenotransplantation誌に掲載されました「共培養後のフローサイトメトリー分離によるブタ内在性レトロウイルスのヒト細胞への感染性評価」について解説いたします。
ブタは,ヒト臓器提供者の慢性的な不足に対する有望な解決策と考えられる,異種移植のドナーとして利用されつつあります。一方で,すべてのブタゲノム中に存在するガンマレトロウイルスである豚内在性レトロウイルス(PERV)は,ドナーブタの微生物学的安全性に関して依然として大きな懸念事案となっています。これらのことから,異種移植の臨床応用にはPERV感染のリスクを正確に評価することが不可欠となっています。PERV感染性を厳密に評価するため,本研究ではフローサイトメトリーセルソーターを用いて,ブタ細胞とヒト細胞を共培養後にヒト細胞を特異的に分離する新しいin vitro共培養法を開発しています。この方法を用いることで,PERV複製に影響を与えるような特別な処理をすることなく,ブタ細胞とヒト細胞を直接接触させることができ,in vivo異種移植で観察される状況をより厳密にシミュレートすることが可能となりました。