株式会社 栄養・病理学研究所

Institute of Nutrion & Pathology Inc.

株式会社 栄養・病理学研究所

トップトピックス「高アミロースコーンスターチを摂取したラットへのビタミンB12補給は,大腸におけるプロピオン酸発酵を正常化する」

「高アミロースコーンスターチを摂取したラットへのビタミンB12補給は,大腸におけるプロピオン酸発酵を正常化する」

雑誌名:Journal of Nutritional Science and Vitaminology
ジャンル:原著論文
掲載年:2024年
原題:Dietary supplementation of vitamin B12 to rats fed high-amylose cornstarch normalizes propionate fermentation in the colon
研究機関:静岡大学農学部,株式会社栄養・病理学研究所(第三著者・川瀬,第四著者・塚原),摂南大学農学部
弊社職員の役割:ビタミンB12濃度測定

2024年4月に,Journal of Nutritional Science and Vitaminology誌に掲載されました「高アミロースコーンスターチを摂取したラットへのビタミンB12補給は,大腸におけるプロピオン酸発酵を正常化する」について,弊社が担当した分析項目について解説いたします。

内容解説:プロピオン酸は様々な生理作用を発揮することが知られています。高アミロースコーンスターチ(HACS)を多給することでしばしば腸内でコハク酸が蓄積することが知られています。コハク酸は大腸発酵における中間生産物として知られており,通常は主にプロピオン酸へと変換されます。本研究では,ビタミンB12(VB12)がコハク酸経路を介した正常なプロピオン酸発酵に必須であるかどうかを調べるため,研究を行いました。
弊社では,盲腸内容物中のVB12濃度測定を担当しております。結果としては,HACS給与によって盲腸内容物中コハク濃度が高値化し,VB12濃度が低値化したが,VB12を給与することでコハク酸の蓄積が減少し,プロピオン酸濃度の高値化が認められております。