株式会社 栄養・病理学研究所

Institute of Nutrion & Pathology Inc.

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トップトピックス栄養・病理学研究所で実施しているフローサイトメーターを用いた免疫細胞の解析

栄養・病理学研究所で実施しているフローサイトメーターを用いた免疫細胞の解析

雑誌名:Bioscience of Microbiota, Food and Health
ジャンル:原著論文(査読あり)
掲載年:2018年
原題:Stimulation of murine cell-mediated immunity by dietary administration of a cell preparation of Enterococcus faecalis strain KH-2 and its possible activity against tumour development in mice.
研究機関: 株式会社栄養・病理学研究所(筆頭著者・塚原,第二著者・中村),有限会社バイオ研,NPO法人日本サプリメント臨床研究会,株式会社ブロマ研究所
弊社職員の役割:研究統括,研究企画,飼育観察,剖検,ナチュラルキラー活性及び細胞障害活性測定(フローサイトメトリー),脾臓細胞中の活性型T細胞割合測定(フローサイトメトリー),RNA抽出,脾臓細胞中のNK活性関連因子mRNA発現解析(real-time PCR),結果考察,論文執筆

栄養・病理学研究所で実施しております,フローサイトメーターを用いた免疫細胞の解析について,既報を元にご紹介申し上げます。

内容解説:フローサイトメーターとは,細胞ひとつひとつの性状を検査する機器です。例えば白血球をこの機器で検査した場合,大きさや細胞内の複雑さで顆粒球,リンパ球,単球などを分画することが可能です。さらに,特定の白血球の様子を知りたい場合は,蛍光抗体を予め細胞表面に付着させることで蛍光検出することが可能となります。
本研究では,フローサイトメーターを2種類の用途で用いております。各用途について以下に記載いたします。
① ナチュラルキラー活性:マウス脾臓から白血球を取り出した後,マウスリンパ腫細胞であるYAC-1を単位時間感作させて,白血球がどれくらいYAC-1を細胞死させているかをフローサイトメーターで検出しています。白血球感作後,YAC-1細胞を,死細胞のみを染色するヨウ化プロピジウムを加えて染色した後,フローサイトメーターを用いて全YAC-1細胞中の死細胞割合を測定し,ナチュラルキラー活性とします。
② リンパ球サブタイプ:本研究ではリンパ球の活性化指標としてCD28及びCD69陽性細胞割合についても検討を行っております。ヘルパーT細胞マーカーとして,PerCP- Cy5.5ラベルしたCD4抗体,キラーT細胞マーカーとしてAPCラベルしたCD8抗体,T細胞活性化の指標としてPEラベルしたCD28抗体,同じくT細胞活性化の指標としてFITCラベルしたCD69抗体を用いた4重染色を行い,フローサイトメーターで4種類の蛍光色素を検出しています。
今回は,マウスを用いた研究ですが,ヒト白血球でも同じ様な検討を行うことが可能となっております。フローサイトメーターを用いた研究をご検討の方がおられましたら,是非一度弊社にご相談いただければ幸いです