株式会社 栄養・病理学研究所

Institute of Nutrion & Pathology Inc.

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トップトピックス「抗ブタCD69モノクローナル抗体の作製と,フローサイトメーターを用いた早期の細胞性免疫活性化評価への有用性」

「抗ブタCD69モノクローナル抗体の作製と,フローサイトメーターを用いた早期の細胞性免疫活性化評価への有用性」

雑誌名:Animal Science Journal
ジャンル:原著論文(査読あり)
掲載年:2018年
原題:Generation of anti-porcine CD69 monoclonal antibodies and their usefulness to evaluate early activation of cellular immunity by flow cytometric analysis.
研究機関:京都府立大学生命環境学部,株式会社栄養・病理学研究所(第四著者・塚原)
弊社職員の役割:研究企画,結果考察

2018年5月にAnimal Science Journal誌に掲載されました「抗ブタCD69モノクローナル抗体の作製と,フローサイトメーターを用いた早期の細胞性免疫活性化評価への有用性」について解説いたします。

内容解説:平成25年に募集がありました,公益財団法人京都産業21公募の産学連携プロジェクト形成・シーズ育成促進事業へ申請し,採択されたテーマ「ブタへのワクチン接種効果を正確に確認するバイオマーカーの特定と,評価法の開発」について平成25年から26年にかけて,京都府立大学生命環境学部と共同で研究を行いました。本稿ではその成果を公表しております。
概要といたしましては,抗ブタCD69モノクローナル抗体の作製に成功し,その有用性についてフローサイトメーターを用いて評価を行いました。PMA(phorbol 12-myristate 13-acetate)やイオノマイシンでT細胞を強制的に刺激した結果,CD69陽性のリンパ球が70%検出されましたが,インターフェロンγでの検出系では5%,TNF-αでの検出系では13.5%と従来実施されてきた方法よりも格段に検出感度が高いことも示すことが出来ました。これらのことから,本抗体を用いることで,鋭敏にブタの初期細胞性免疫反応を検出できることが可能になりました。