株式会社 栄養・病理学研究所

Institute of Nutrion & Pathology Inc.

株式会社 栄養・病理学研究所

トップトピックス「口腔内細菌叢とレンサ球菌症」

「口腔内細菌叢とレンサ球菌症」

雑誌名:月刊養豚界
ジャンル:解説記事
掲載年:2021年
原題:同上
研究機関: 株式会社栄養・病理学研究所(単著・塚原)
弊社職員の役割:記事執筆

2021年10月に月刊養豚界誌に掲載されました「口腔内細菌叢とレンサ球菌症」をご紹介いたします。

2021年5月から月刊養豚界誌で始まりました連載記事「腸からはじめる生産性向上計画」の特別編となります。今回は,読者からあった質問に対して答える形の記事となっております。
これまで,腸内細菌叢をメインテーマとして5回の連載を行いましたが,同じ消化管でも腸内細菌叢とは菌叢が異なる,口腔内菌叢について論述しております。ほ乳期を経て,離乳するにあたり,口腔内菌叢は大きく変化します。具体的にはレンサ球菌症の原因菌も属するストレプトコッカス・スイスが最優勢となります。レンサ球菌症は,血流内にストレプトコッカス・スイスが侵入し,血液循環を通して身体中に播種され,様々な部位で増殖することで発症しますが,侵入部位は口腔奥の口蓋扁桃と言われています。この部位に付着する細菌も,口腔内菌叢にあわせて,離乳期にはストレプトコッカス・スイスが最優勢となることが報告されています。以上のことから,離乳期に好発するレンサ球菌症は口腔内菌叢も関係していると考えられます。本雑誌では論文を紹介しながら,詳細を記述しております。